仕事が集中する人の特徴 仕事が集中してしまう原因を解説

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なぜ特定の人に仕事が集中するのか

特定の人物に仕事が集中する……組織のなかで頻発する厄介な問題のひとつですよね。

この問題を改善するためには、特定の人物に仕事が集中してしまう「原因」を把握しておく必要があります。それぞれ解説していきましょう。

上司の采配・指示が偏っている

仕事が集中する人が生まれる原因のひとつに「上司の采配・指示の偏り」が挙げられます。

チームをまとめる立場にある人が「AさんよりもBさんに頼んだほうが早い」「Cさんに任せるとクレームが多い」などと考えて、特定の部下に多く仕事を割り振ってしまうわけです。

とくに管理職として部署・チームの目標に追われている状況だと、こうした指示の偏りが生じやすくなります。

人材育成の体制に問題がある

仕事が集中する人が出てきてしまうのは、組織の人材育成の体制にどこか問題があるからです。

そもそも管理職の采配・指示が偏ってしまうのも、人材育成より成果を優先していることに原因があります。

本来、管理職は部署・チームで成果を上げることだけでなく、人材を育成する責任も負っています。しかし、人事評価制度が育成よりも事業における成果を重んじていると、管理職も確実に成果を上げるために「できる人」へ仕事を割り振らざるを得ません。

また、メンバー間に大きな能力差があり、特定の人物に仕事が集中してしまうという状況も、研修等の社員教育が不十分であることを示しています。

このように、人材育成の体制に問題が生じていると、仕事が集中する人が生まれやすくなってしまうのです。

メンバーシップ型の弊害

仕事が集中する人が生まれるのはメンバーシップ型の弊害であり、日本企業の構造的な問題点といえます。

日本企業は長らくメンバーシップ型の雇用形態で成り立ってきました。メンバーシップ型では職務が限定されず、ジョブローテーションに代表されるとおり、必要に応じて柔軟に業務内容が変更されます。

ジョブ型のジョブディスクリプション(職務記述書)のように業務・責任の範囲が明確に定まっていないため、「それは私の仕事ではありません」と断りにくいのです。結果として「できる人」や、抱え込みやすい人のもとに仕事が集中してしまうわけです。

よく日本企業は仕事を早く終わらせても帰れるわけではなく、新たに仕事を押しつけられるだけと非難されますが、こうした問題も職務範囲が明確に定まっていないメンバーシップ型の弊害といえるでしょう。

仕事が集中する人の特徴

仕事が集中する人には、いくつか共通する特徴があります。組織側のマクロな原因だけでなく、個人側のミクロの原因についても見ていきましょう。

仕事ができる

ここまでの解説でもおわかりいただけると思いますが、仕事が集中する人の多くは「できる人」です。

とくに「できる人」は効率的に次々と仕事を処理していき、周囲の人もそれに頼ってさらに仕事が集まるという連鎖が生じます。その結果、下の「特定の人に仕事が集中する組織のリスク」で解説するような問題が引き起こされます。

なお、仕事ができる人の特徴については「仕事ができる人に共通する10の特徴」でも詳しく解説しています。

優しい性格

仕事が集中する人の多くは、優しい性格です。困っている同僚を見るとつい手伝ってしまい、仕事を抱え込んでしまいます。

ただ、こうした性格だと周囲も「あの人に任せておけば大丈夫」と甘えだし、いずれ仕事が集中する状況が常態化してしまいます。いわゆる「優しい人が損をする」職場になってしまうわけです。

挫折した経験がある

仕事が集中してしまう人の見落とされがちな特徴として、挫折を経験していることが挙げられます。

挫折の経験は仕事に限らず、学生時代の部活動や受験などで周囲の期待を裏切ってしまったことなどが関係しています。失敗による周囲の落胆がトラウマのようになっており、仕事でもつい周囲の期待に応えようとしてキャパシティ以上の業務量を抱え込んでしまうわけです。

特定の人に仕事が集中する組織のリスク

特定の人物に仕事が集中する組織では「離職リスクが高まる」「現場のパニックを招く」「人材が育たない」などのリスクが生じます。それぞれ解説していきましょう。

離職リスクが高まる

特定の人物に仕事が集中していると、遠からずその優秀な人物が離職してしまう恐れがあります。

まず離職理由として挙げられるのが、過労による離職です。残業による疲労や精神的なプレッシャーなどによってパンクしてしまうわけです。

また「同僚よりも明らかに仕事量が多いのに給与は変わらない」といった待遇に対する不満から離職(転職)する可能性も高まります。仕事ができる人であれば、なおさら引く手数多でヘッドハンティングされてしまうでしょう。

現場のパニックを招く

仕事が集中する人が休職・離職した場合、現場では深刻なパニックが生じます。その人物ありきで回っている環境だったわけですから、その人がいなくなれば当然ながら業務が成り立たなくなります。

とくに業務のノウハウ等まで属人化してしまっていると引き継ぎも上手くできず、パニックが長期化してしまうでしょう。

なお、属人化の問題点については「属人化の何が悪いのか 悪くない属人化の例や解消法を解説」で詳しく解説しています。

人材が育たない

前述のとおり、特定の人物に仕事が集中する組織は人材育成を軽視するなどの問題があるため、人材が育ちにくい環境といえます。

さらにこうした状況が長期化するとメンバー間の経験の差もどんどん開いてしまい、余計に人材が育たない組織となってしまいます。

仕事の集中を解消するための対策

最後に、仕事の集中を解消するための対策をお伝えしていきます。

業務の棚卸し

仕事の集中を解消するためには、業務の棚卸しによって業務量を可視化する必要があります。

部署内にどれだけのタスクがあり、メンバーそれぞれがどの程度の業務量を抱えているかを可視化できれば、問題の深刻度をチーム内で共有できます。タスクの再配分もしやすくなるので、スムーズに仕事の集中を解消できるでしょう。

とくにこの取り組みは、影ながら雑務をこなしており、顕在化していない「仕事が集中する人」を見つけ出すのにも効果的です。

また「惰性となっている業務を見直す」「AIやツールを活用した業務の自動化」などを推進して、集中している仕事自体を減らしていくことも大切です。

なお、業務の棚卸しについては「業務の棚卸しとは 4ステップに集約したやり方を解説」で詳しく解説しています。

評価制度の見直し

人材育成の問題を解消するためには、評価制度の見直しも必要となるでしょう。

前述のとおり、業務上の成果だけでなく人材育成への貢献を評価することで、能力や経験で劣るメンバーにも仕事が割り振りやすくなります。また、失敗に寛容な組織風土を整備することも、できる人に仕事が集中する状況を改善するために欠かせません。

マネジメント能力の向上

管理職のマネジメント能力を向上させることも、仕事の集中の解消に欠かせない取り組みとなります。

「メンバーの資質や要望を見極めて業務を割り振る」「わかりやすく明確な指示を出す」など、メンバーがポテンシャルを最大限発揮できるようなマネジメントを行うことで業務の割り振りの偏りを解消できるでしょう。

なお、指示の出し方については「良い指示を出すための6つの条件 指示出しを学ぶ重要性とは」で詳しく解説しています。

数字力を高めて仕事の割り振り・優先順位を見直そう

特定の人物に仕事が集中しないようにするためには、上司側には「仕事の割り振り」、部下側には「やることの優先順位付け」が求められます。これらを根拠もなく感覚的に行なっていると偏りが生じやすくなります。

ですから仕事の割り振り・優先順位を決める際は、定量的な基準を設けることが大切です。ただ、人事データ等を参考にすれば正確な割り振り・優先順位が決められるかといえば、そう単純でもありません。

例えば、下の表は弊社の「ビジネス数学研修」で出題している課題で、「この5店舗のなかから優秀店をひとつ選び、報奨金を与えるとします。あなたはどの店舗を選びますか」というものです。

上の表から優秀店を選ぶ際には、以下のような評価基準が考えられます。

・売上が一番高い店舗

・従業員が効率的に働いている店舗

・店舗面積で効率的に売り上げている店舗

単純に「最も売上高の良い店舗」で選ぶと、従業員数や総床面積で劣っている店舗が不利になりそうですよね。とはいえ現実には、都心の一等地のように総床面積や従業員数で劣っていても高い売上を上げる店舗もあります。

このようにビジネスでは、数字やデータをもとに考えても明確な優劣が付けにくいシチュエーションが多々あるわけです。

いずれの方法を選ぶにしても、ここで注意すべきなのは「評価基準が変わると結果(選ぶ店舗)が変わる」ということです。仕事の割り振り・優先順位付けも同様で、何を基準にするかで格付けが変わってしまいます。

では、何を基準として割り振りや優先順位付けをすればいいのでしょうか。それを考える力こそが弊社の研修でお伝えしている「数字やデータから素早くポイントを見つけだし、相手にわかりやすく伝える力ーー数字力」です。

弊社の研修プログラムは、受講者のレベルや役職に合わせて「入門編」から「実践編」の4段階をご用意しておりますので、「昔から数学やデータが苦手で……」といった数字に苦手意識を持つ方でも安心してステップアップしていくことができます。

弊社の「ビジネス数学研修」について、少し興味を持っていただけたのではないでしょうか。「もっと詳しく知りたい!」と思っていただけましたら、お気軽に以下のリンクからお問い合わせください。