ロジカルライティング研修とは 内容や効果を高めるポイントを解説

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ロジカルライティング研修は「読み手に行動を喚起させる文章」の書き方を学ぶ取り組みです。

ビジネスシーンでは企画書や指示書、議事録など様々な場面で文書作成が必要となりますが、近年ではメールやチャットツールといったテキストによるコミュニケーションも増加しているため、正確な文章を短時間で書き上げるスキルの需要が高まっています。

今回は、ロジカルライティング研修が必要となる背景や、研修の内容(プログラム)、効果を高めるポイントについて解説していきます。

ロジカルライティング研修とは

ロジカルライティング研修とは、ビジネスシーンにおいて「読み手に行動を喚起させる文章」の書き方を学ぶ取り組みです。ビジネスでは業種・職種を問わず、企画書やメールなど様々な場面で文章を書きますが、これらの多くは「相手に何らかのアクションを起こさせること」を目的に作成されています。

例えば、指示書のように直接的に行動を促す文書は当然ながら、企画書も上司や経営層から「承認」というアクションを得るために作成するものです。

そのため、ロジカルライティング研修の本質は、文章によって「読み手が正確にアクションを起こす」「読み手にアクションを促す」といった目的を果たすことにあります。ロジカルライティングを直訳すると「論理的な文章の書き方」という意味ですが、ビジネスシーンではより深い意味合いで用いられており、「わかりやすい文章」を身につけることはいわば前提条件なのです。

ロジカルライティング研修が求められる背景

ロジカルライティング研修のニーズが高まる背景には、大きく2つの環境変化が挙げられます。

テキストでのやり取りの増加

ロジカルライティングが求められる主な背景として、ビジネスシーンでテキストでのやり取りが増加していることが挙げられます。

すでにメールはビジネスに欠かせない連絡手段となっていますが、新型コロナウイルスの感染拡大以降、リモートワーク対応のために多くの企業でチャットツールの導入が進みました。

テキストで指示や報告を行う機会は以前よりも格段に増えており、テキストによる報告・指示だけでも、読み手にアクションを促せるだけの文章力が必須となっています。そのため、ロジカルライティング研修の需要が高まっているのです。

働き方改革による労働時間の減少

テキストでのやり取りが増加したことに加えて、働き方改革による労働時間の減少もロジカルライティングが求められる背景として挙げられます。

わかりやすい文章を書くためにはそれなりの時間が必要となるにも関わらず、手元に届くテキストメッセージは増加しています。大半のビジネスパーソンは「メールやチャットの返信だけで午前中が終わってしまった」という経験を、一度はしているのではないでしょうか。

その一方で、働き方改革によって就業時間は減少しています。つまり、就業時間は短くなっているのに、「文章を書くための時間」は増加しているため、文章の作成時間が業務を圧迫しているわけです。

短時間で正確な文章を作れるスキルが仕事の生産性に直結することから、ロジカルライティング研修の需要が高まっているのです。

ロジカルライティング研修の内容

ロジカルライティング研修では、具体的にどのような内容を学んでいくのか解説していきます。

ロジカルライティングとはなにか

研修ではまず、「ロジカルライティングとはなにか」「わかりやすい文章とはどのようなものか」について学んでいきます。

ロジカルライティングは論理的なものの考え方が土台となりますので、ロジカルシンキングの取得を通じて、論理的な文章の構造を理解していく研修が多いようです。

※ロジカルシンキングについては「ロジカルシンキング研修とは 実施の目的と学ぶべき内容」でも解説しています。

関連記事:ロジカルシンキング研修とは 実施の目的と学ぶべき内容

多くの場合、この段階でロジックツリーやピラミッドストラクチャーといったフレームワークを学び、論理的な文章の構造について理解を深めます。

ライティングにおけるテクニック

ロジカルライティングには、様々なテクニックも欠かせません。具体的には、以下のようなポイントが挙げられます。

・一文を短くまとめる

・余計な修飾語を削る

・専門用語はわかりやすく言い換える

・読み手の視点を持つ

ロジカルライティング研修では、こういったテクニックも実践的に学んでいきます。

演習(レポート作成など)

ロジカルライティング研修の半分以上は、実際に文章を書いてみる「演習」に費やされます。論理的な文章の構造やテクニックをいくら学んでも、実際に手を動かさないとライティングスキルは向上しないからです。

また演習では、講師による添削がとくに大きな学びとなります。文章は自身の頭のなかで組み立てられるものなので、必ず思いこみなどが入り込んでしまいます。自分ではわかりやすいと思っていることが読み手にとっても同じとは限らないため、他者の意見でブラッシュアップしていくことが大切なのです。

なお、演習の内容は「報告書や議事録の作成」「わかりにくい文章のリライト」など、研修先によって様々なプログラムが用意されているので、受講者の業務と合致したものを選ぶとよいでしょう。

ロジカルライティング研修を成功させる3つのポイント

ロジカルライティング研修をより効果的なものにするために、3つのポイントをお伝えします。

情報伝達が苦手な社員を対象に行う

ロジカルライティング研修を優先的に受講させるべきなのは、情報伝達が苦手な社員です。こうした人物は情報伝達によるミスを招く原因になりがちで、大きなプロジェクトでは致命的な問題に発展しかねません。

また、往々にして報告書やメールがわかりにくい社員は、会話でのコミュニケーションでも誤解を生みやすいものです。ロジカルライティング研修を通じて論理的な伝え方を学ぶことで、コミュニケーション全般の改善も期待できるでしょう。

実務に直結するプログラムを選ぶ

ロジカルライティング研修の大半は、演習に重きを置いています。そのため、受講者が求める文書作成とプログラムの内容を合致させておくことが大切です。

例えば、議事録を作る機会もない社員に議事録作成の演習を受講させても業務効率は上がりません。「管理職には、チャットツールでの指示の出し方」といった具合に、課題や実務に合わせた演習を行えるよう配慮しましょう。

研修後の実践の継続

ライティングスキルは一朝一夕で劇的に向上するものではないため、研修終了後も学んだ内容を実際に活用し続けることが大切です。とくにテクニック面は意識して使い続けることで、自然と扱えるようになっていきます。

まとめ

ロジカルライティング研修は単にわかりやすい文章を学ぶだけの研修ではなく、「読み手にアクションを喚起させる文章」の書き方を学ぶ取り組みです。

新型コロナウイルスの感染拡大以降はチャットツールの普及が進み、テキストメッセージでのやり取りが増加しています。短時間で正確な文章を作れるスキルは、仕事の生産性にも直結してくるでしょう。

とくに情報伝達が苦手な社員に対して、実務に直結する研修プログラムを受講させれば、生産性のみならず、リスクマネジメントの観点からも大きな効果が期待できるはずです。

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「企画書や提案書を作っても、相手からなかなか納得感が得られない」とお悩みのビジネスパーソンは多いのではないでしょうか。

読み手から納得感を引き出すためには、データや数字を根拠として示し、それをわかりやすく表現する力が重要となります。しかし、多くの企画書や提案書はデータをただ提示するだけで、「裏付け」として使えていません。数字やデータを素材のまま見せても、読み手に納得感は生まれにくいのです。

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