チームビルディング研修とは 実施の目的と内容について解説

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チームビルディング研修は、より良いチームを作るためにメンバーの能力の活かし方やチームワークの重要性などを学ぶ研修です。ゲーム型やアクティビティ型といった一風変わった内容で実施される特徴があります。

今回はチームビルディング研修の目的や内容、研修を成功させるためのポイントについて解説していきます。

チームビルディング研修とは

チームビルディングとは、メンバーそれぞれが持つ経験やスキルなどを最大限に活かし、達成力の高いチームを作り上げる取り組みです。つまりチームビルディング研修は、より良いチームを作るためにメンバーの能力の活かし方や結束力の高め方、チームワークの重要性などを学ぶ研修となります。

チームビルディング研修の目的

チームビルディング研修の目的と、受講することによって得られる効果について解説していきます。

チームワークの重要性を学ぶ

チームビルディング研修の目的のひとつとして、チームワークの重要性を学ぶことが挙げられます。

チームワークの重要性は誰もが知識としては知りつつも、実感を伴って理解しているとは限りません。ビジネスパーソンの誰もがチームスポーツなどを経験しているわけではありませんし、企業によっては個人間の競争原理で利益を上げたきたという場合もあるでしょう。

改めて研修を通じてチームワークの重要性を学ぶことで、結束力の高いチームを作れるようになるわけです。

当事者意識を根付かせる

チームビルディング研修では、当事者意識を根付かせることも大切な目的となっています。

チームの生産性を落とす原因として、「自分は手を抜いても平気だろう」といった責任感の欠如が挙げられます。こうした意識は怠惰というよりも明確な役割がないことによって芽生えるため、メンバーそれぞれに果たすべき使命を割り振ることが重要になります。

研修ではメンバーの誰もが当事者意識を持てるよう、目標の明確化や目標設定の方法について学んでいきます。

心理的安全性の作り方を学ぶ

チームビルディング研修の重要な目的として、心理的安全性の作り方を学ぶことが挙げられます。

心理的安全性とは、組織やチームのなかで自分の気持ちや意見を安心して発信できる状態のことです。とくに近年はダイバーシティの推進により、多様な人材がひとつのチームとして活動することが求められます。

意見や思想が異なるメンバーがひとつになるのは難しいことですが、それを実現できれば予想もしないアイディアが生まれ、イノベーションにつながることが期待されます。

建設的なディスカッションを身につける

チームビルディング研修ではコミュニケーション面の強化として、建設的なディスカッションを身につけることも目的のひとつとなります。

心理的安全性が担保されると反対意見が出やすくなりますが、これは決してネガティブなものではありません。反対意見はチームの方向性などを確認するきっかけとなるため、しっかりと耳を傾けて建設的なディスカッションを行い、メンバー全員が納得することが大切です。

とくにチームでのディスカッションは発言権の大きい人物に引っ張られがちになるので、メンバー全員が傾聴の姿勢を学ぶ必要があります。

オンボーディングの一環

チームビルディング研修は、オンボーディングの一環として実施される場合があります。オンボーディングとは、新入社員が早期に活躍できるよう、組織に馴染むために実施する取り組みのことです。

新人をチームの一員として馴染ませることは、活躍の時期を早めるだけでなく、早期離職のリスクを減らす効果もあります。

チームビルディング研修の種類・内容

チームビルディング研修では、様々な種類の研修が実施されます。それぞれの内容や特徴について、解説していきます。

ゲーム型

ゲーム型のチームビルディング研修は、一緒に遊ぶという行為からメンバー間の連帯感を高めることが主な目的となります。ジェスチャーゲームのような手軽に行えるゲームが主流ですが、ボードゲームや脱出ゲームといった本格的なゲームを取り入れるケースも増えています。

「アイディアを出し合う」「チームで戦略を立てる」といったチームビルディングの基本を、楽しみながら実践できるのが特徴です。

アクティビティ型

アクティビティ型は、ゲーム型と同様に楽しみながら連帯感を高めることが目的となります。体を動かすことによるストレス解消効果や、ゲーム型を苦手とする人材に活躍の場を与える狙いがあります。

本格的なスポーツだと経験や体格による差が大きいため、接触の恐れがない種目を選ぶことがポイントです。

座学型

楽しみながら学ぶ形式が多いチームビルディング研修ですが、座学形式でコミュニケーションスキルやフレームワークなどを学んでいくことも大切です。

とくにゲーム型やアクティビティ型の研修前に座学を行い、学んだ知識を実際に活かす流れにすると、研修の効果が高まります。

合宿型

合宿型は、寝食を共にする機会を設けることで、一気に相互理解を深めることが目的となります。日中に座学型やゲーム型のプログラムを実施し、夜間に振り返りなどを行う流れが一般的です。

急造のチームでプロジェクトに臨む際や、大きなプロジェクトの前にメンバー間の親睦を深めたいときなどに行うと効果的です。

ただし、プライベートと仕事を切り分けたい人にとっては、気が休まる時間が得られず大きなストレスになります。また、他のプログラムよりも費用が高額になりますので、実施にあたっては事前の確認・調整を怠らないようにしましょう。

チームビルディング研修を成功させる3つのポイント

最後に、チームビルディング研修を成功させるためのポイントについて解説していきます。

対象者と目的を明確化しておく

効果のある研修にするためには、対象者と目的を明確にしておく必要があります。とくにチームビルディング研修は他の研修と異なり、楽しみながら学ぶ性質が強い取り組みなので、受講者にも目的意識を共有をしておかないと、ただ遊ぶだけで終わってしまいがちです。

場合によっては、リーダー候補に「リーダー研修」を実施するほうが、生産性の高いチームを作れる可能性もあります。

※リーダー研修については「リーダー研修とは 実施する目的と学ぶべき内容を解説」で詳しく解説しています。

関連記事:「次世代リーダー研修とは 実施対象や内容を解説」

チームの理想像や目指すべき目標などから、誰に対して、なにを学ばせるかを整理しておきましょう。

ケーススタディの導入

チームビルディング研修のプログラムは、ケーススタディを意識して選定しましょう。

例えばボードゲームのなかには、経営や商品開発をテーマとしたビジネス向けの商品があります。ゲームやアクティビティを漫然と楽しむだけでなく、そのチームがどんな業務に携わるのかを踏まえて、実務につながるプログラムを準備しましょう。

雇用形態に捕らわれずに実施する

チームとして働くメンバー全員が同じ条件で就業しているとは限りません。なかでも雇用形態は無意識のうちに非正規雇用者を下に見るなど、チーム内での上下関係を生みがちです。こうした関係性では、心理的安全性は担保されません。

そのため、チームビルディング研修は雇用形態に捕らわれずに実施することが大切であり、各々が携われる業務の範囲内で、どのようにチームに貢献するかを学ぶことが重要になります。

まとめ

人口減に直面する企業にとって、チームビルディングは生産性の向上を目指すために欠かせない取り組みです。

その一方で、働き方の多様化やダイバーシティの推進といった職場環境の変化を背景として、チーム作りは以前よりも難しくなっています。チームビルディング研修を通じて当事者意識や心理的安全性などを学ぶ意義は高まっているといえるでしょう。

研修にあたっては、目的と対象者を明確にして、目標達成につながるプログラムを選定することが大切です。

チーム内の意思疎通を捗らせる「数字力」

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