中堅社員研修とは 研修の内容や中堅社員の役割を解説
中堅社員研修とは、組織の中核を担う存在である中堅層を対象として、求められる役割や必要となる知識・スキルなどを学ぶ研修です。
中堅社員には「後輩の育成」「プロジェクト等の主導」「チーム・部署のハブ役」などの役割が求められるため、コミュニケーションやプロジェクトマネジメント、課題解決力などを伸ばす研修が必要となります。
今回は、中堅社員の定義・役割を解説したうえで、中堅社員研修の内容や実施時のポイントなどをお伝えしていきます。
中堅社員研修とは
中堅社員研修とは、組織の中核を担う存在である中堅層を対象として、中堅社員に求められる役割や必要となる知識・スキルなどを学ぶ研修です。
近年、各企業のあいだでも「中堅の不在」が課題として挙がっており、日経ビジネスの調査では「あなたの会社や部署で、30代は足りていますか」という問いに対して67.3%(「かなり不足している 36.0%」「やや不足している 31.3%」)が不足感を感じているという結果が出ています。
参考:日本経済新聞「『30代社員が足りない』7割 賃金・キャリア重視で流出」
このような課題感から、いかにして中堅に活躍してもらうかが組織の成長を左右する鍵となっており、中堅社員研修の重要性が高まっています。
中堅社員の定義
一般的に中堅社員は、入社3、4年目以降で役職に就いていない社員を指します。年齢でいうと20代後半から30代を指す場合が多いですが、社内の人材ピラミッド(年齢構成)によっても異なります。
また、会社によっては明確に中堅社員を「入社○年目から△年目の社員」と定義する場合もあります。基本的には、入社1、2年目の新人社員とは異なり、一人で一通りの業務を遂行できる存在と理解すればいいでしょう。

中堅社員に求められる役割
中堅社員研修について理解するためには、中堅社員にはどのような役割が求められるかを把握しておく必要があります。
後輩(新人・若手社員)の育成
中堅社員に求められる重要な役割として、後輩(新人・若手社員)の育成が挙げられます。
中堅社員がOJTの指導者を務める場合も多く、とくに新人・若手と年齢が近いことから相談役としての役割も期待されます。このとき、中堅社員が業務の意義を伝えたり、問題点をフィードバックしたりすることで、新人・若手の成長速度が変わってきます。
中堅社員の育成力を向上させることで、将来的に組織全体が大きく成長する可能性もあるわけです。
プロジェクト等の主導
中堅社員にはチームの主力として、プロジェクト等を主導する役割が求められます。他部署との連携やメンバーへの指示出しといった仕事も増えてくるでしょう。
若手時代は「自分とクライアント」「自分と上司」といった1対1のコミュニケーションで完結する場合が多いですが、中堅社員になると関わる人も増え、統率力や交渉力が求められるようになります。
1ランク上の実務能力を身につけて、チームを引っ張る存在として活躍することが中堅社員の理想像といえるでしょう。
チーム・部署のハブ役
中堅社員は管理職を補佐する立場を担うことから、チーム・部署のハブ役を求められます。
新人や派遣社員が抱えている課題を管理職に伝えたり、管理職が描くビジョンを噛み砕いて現場に共有したりと、管理職と現場の架け橋になることが求められるわけです。中堅社員の調整力やコミュニケーション能力がチーム・部署の力を左右するといっても過言ではないでしょう。

中堅社員研修の内容・カリキュラム
中堅社員研修の内容・カリキュラムは、「中堅社員に求められる役割」で解説した役割を果たすために必要な知識・スキルの取得を目指すものとなります。以下、具体的に見ていきましょう。
コミュニケーション研修
中堅社員研修で優先的に取り入れたいのが、コミュニケーション研修です。「コミュニケーション研修は入社時に実施している」という企業も多いかもしれませんが、中堅社員に対しては1ランク上のコミュニケーションが求められます。
例えば、他部署との連携を促す巻き込み力、クライアントを相手にする交渉力、若手社員に対するフィードバックスキルなどが挙げられます。
「チーム・部署のハブ役」を務めるためにも、中堅社員のコミュニケーションスキルを見直す必要があるでしょう。
プロジェクトマネジメント研修
プロジェクトマネジメントとは、プロジェクト成功のために計画を立案し、リソースや進捗などを管理することです。
中堅社員はプロジェクト等を主導する立場になることが増えるため、リスクマネジメントやファシリテーションスキル、メンバーのモチベーション管理といった、プロジェクト成功に欠かせないスキルの取得が求められます。
これらのスキルや知識は管理職にステップアップする際にも役立つため、中堅社員のうちに実践的に磨いていくことをおすすめします。
課題解決力研修
中堅社員には、プレイヤーとしてより高い成果や効率的な業務遂行が求められます。そのためには業務のなかの課題を発見し、それを解決していくための知識・スキルを取得する必要があります。
とくにビジネスにおける課題は多元的であるため、構造的に物事を捉える分析力や、筋道を立てて合理的な判断を下す論理的思考力が求められます。また、業務の優先度を見極めるタスクマネジメントや、客観的な判断のための情報収集力なども重要となります。
これらのスキルを身につけることでチームの主力として活躍できるだけでなく、後輩の指導役としての信頼も勝ち取ることができるでしょう。
キャリアデザイン研修
多様なキャリアコースを用意している企業では、中堅社員研修でキャリアデザインを取り入れるのもよいでしょう。中堅社員は仕事への慣れから成長実感が乏しくなり、改めて自分のキャリアを見つめ直す時期にあたるからです。
具体的には「管理職としてのキャリアを目指す」「現場の仕事にこだわる」「社内転職でキャリアチェンジ」などの選択肢を提示し、それぞれの道で求められるスキル・知識などを示すとよいでしょう。
自分の将来像が固まればスキルアップへの意識も高まり、研修に対しても積極的な姿勢となります。

中堅社員研修を実施する際のポイント
最後に、中堅社員研修を実施する際のポイントをお伝えしていきます。
中堅社員の役割を知ってもらう
中堅社員研修を実施する際の最初のポイントは、中堅社員の役割を知ってもらうことにあります。
とくに「若手気分が抜けていない」「自分の仕事だけしていればいい」といった中堅社員に対し、どのような役割を担ってほしいのかを伝え、中堅としての立場を自覚させることが大切です。
このプロセスを経ていないと、どんなに良い研修を用意しても「馬の耳に念仏」になってしまいます。
目標を明確にしておく
ここまでの解説からもわかる通り、中堅社員には様々な役割が求められ、どのようなキャリアを選ぶかによっても求められるスキル・知識は異なってきます。ですから中堅社員研修を実施する際は、会社として「どのような社員に育ってほしいか」を明確にしておく必要があります。
もちろん、会社側が理想を押しつけるだけではダメで、社員側のキャリアビジョンとすり合わせておくことが大切です。とくに近年は「管理職になりたくない」と考えるビジネスパーソンが増えているため、半ば管理職研修のような内容を押しつけるとモチベーションが低下する恐れもあります。
会社側・社員側で目標を合致させて、その目標に沿った研修カリキュラムを用意することで、初めて中堅社員研修は成功するのです。
別の職種の視点で考える
中堅社員研修ならではのポイントとして「別の職種の視点で考える」が挙げられます。
将来的に管理職として活躍してもらいたいのであれば、様々な職種の知見や視点を獲得しておく必要があります。しかし、近年は終身雇用制度が崩壊したこともあり、ジョブローテーションを廃止してジョブ型雇用を運用する企業が増えており、複数の職種を経験する機会が減少しています。
ですから研修で課題に取り組む際、あえて所属部署とは異なる立場を想定して、新たな視点・角度から物事を考える機会とするわけです。これにより「チーム・部署のハブ役」としての力やマネジメント能力が飛躍的に高まるでしょう。

中堅社員研修としても効果的な「ビジネス数学研修」
ここまで中堅社員に求められる役割やスキルについて解説してきましたが、これほど多岐にわたる役割とスキルをひとつの研修で伸ばしていくのは難しいと感じた方も多いのではないでしょうか。そこでぜひご検討いただきたいのが、弊社の「ビジネス数学研修」です。
弊社の研修は「ビジネスシーンで役立つ数字力の向上」を目的として「把握力、分析力、選択力、予測力、表現力」によって構成される数字力の向上を目指していきます。数字力を伸ばすことで、数字を活用した効率的な仕事の進め方やデータを根拠とした交渉力といった、中堅社員に必要なスキルをバランスよく伸ばしていくことができます。
では実際に、弊社の中堅社員向けの研修プログラムの一部を見ていただきましょう。弊社では、実際のビジネスシーンに基づいた実践形式の課題をご用意しております。

「別の職種の視点で考える」でも解説したようなシチュエーションを設定したうえで、まずは自分なりにデータを把握・分析していただきます。
そしてこの課題の最大のポイントとなるのが、成果物の作成です。データ活用の初心者はデータをExcel等にまとめるだけで満足しがちですが、ビジネスにおいては分析結果をわかりやすく上司やクライアントに伝える必要があります。これはプロジェクト成功のための計画立案や、クライアントに対する交渉力にもつながってきます。
上のようなフォーマットに沿って報告書を作成し、「結論として何を伝えたいのか」「その根拠となるデータはどれなのか」をまとめて、わかりやすく伝える表現力を伸ばしていきます。

このように、実際に想定されるビジネスシーンに基づいてワークを繰り返していくことで、中堅社員に求められるスキルや知識を実践的に培っていくことができます。 弊社のビジネス数学研修について、少し興味を持っていただけたのではないでしょうか。「もっと詳しく知りたい!」と思っていただけましたら、ぜひお気軽に以下のリンクからお問い合わせください。
