日本企業にありがちな「3つの過剰」:人材育成ニュース記事考察.11

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日本企業にありがちな「3つの過剰」の大きな弊害

(2022年3月10日 東洋経済ONLINEより)

https://toyokeizai.net/articles/-/537093

 

 

記事冒頭から日本企業にありがちな「3つの過剰」が示されています。

 

・オーバー・アナリシス(過剰分析)

・オーバー・プランニング(過剰計画)

・オーバー・コンプライアンス(過剰規則)

 

この「3つの過剰」に大きく頷く人は多いのではないでしょうか?私は6年前に起業して

現在は自分の会社を経営しています。独立する際に決めていたのは「他人資本を入れない」こと。

 

VCから投資を集めてIPOを目指す経営者が多い中でこの考え方は少々違和感を感じる

人がいるかもしれませんが、組織の論理に縛られたくないとの想いが強いため

今でもこの考えをベースにしています。

 

以前私が別の会社で新規事業開発に関わっていた時、たった数万円のトライアル費用を

使用するために1時間の打合せを数回実施し、決裁を得なければならない場面がありました。

 

「自分で払うので勝手にやらせて下さい」と何度言いたくなったことか…

これは「過剰計画」から「過剰分析」を求めている典型例です。これらを求める理由は

様々ありますが、私は組織全体の「減点方式」に問題があると考えています。

 

「減点方式」が染みついている組織では失敗が許されません。失敗=自分の地位を脅かすので、

結果上に立つほどに部下に対して完璧を求めます。

 

しかし、ビジネスに100%の正解などありません。

 

どんなに頭のいい人が、どんなに時間を掛けて考え抜いても、明日の売上を正確に

予測することはできません。なぜか??

 

明日のことは誰にも分からないからです。

 

 

弊社はビジネスシーンで役立つ数字力向上を目指した「ビジネス数学研修」を企画運営しています。

数字は正しい!との意識が強い人が多いので研修中答え探しに注力する人が多くいます。

 

しかし、ビジネス数学研修で実施する多くの演習には答えがありません。

複数の選択肢から正解と思われるものを選び、他者に対してなぜ?その判断をしたのかを

分かりやすく伝えることが重要としています。

 

この考えが備わっていないと、時間を掛けて細かな分析を行った形跡はあるものの、

何が言いたいか分からない資料が出来上がります。これではビジネスは回りません。

 

「ビジネスシーンに100%の正解はない!」ことを前提に、

「減点方式」ではなく「加点方式」でビジネスを進めることが、結果として

人事育成に繋がると信じています。

 

まあ、実際は難しいですよね。なので弊社は他人資本を入れず好き勝手に

自己責任でビジネス数学研修を推進しています!