社内勉強会のやり方 メリットや注意点を解説

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社内勉強会とは、スキルアップや知見の獲得といった共通の目的を持つ社員同士が定期的に集まり、学びを深めていく場です。学習のきっかけになったり、社内交流が生まれたりといったメリットがある一方、テーマの準備などが負担になることも少なくありません。

今回は、社内勉強会のやり方を中心に、そのメリットや開催に必要な準備、勉強会の種類、注意点などについて解説していきます。

社内勉強会とは

社内勉強会とは、スキルアップや知見の獲得といった共通の目的を持つ社員同士が定期的に集まり、学びを深めていく場のことです。

就業にあたって必要となるスキルや知識の取得を目指す場合は、会社側が研修として実施することが一般的です。対して社内勉強会は、さらなるステップアップを目的として社員側が自発的に開催することが多く、有志によって自由参加で行われます。

また、社内勉強会は講義形式に限らず、場所だけを決めてそれぞれが黙々と勉強したり、テーマを決めて発表会形式で開かれたりと、様々な形式で行われるという特徴があります。

社内勉強会によってもたらされるメリット

社内勉強会が開かれることで、「社員のスキルアップ」「学習のきっかけ」「社内交流」といったメリットが期待されます。それぞれ解説していきましょう。

社員のスキルアップ

当然ではありますが、社内勉強会が文化として根付くことで、社員のスキルアップにつながります。

とくに勉強会の多くは、参加者同士で双方向に知識やノウハウを伝え合う形式で実施されます。そのため、会社側が用意する研修と異なり、意図せぬ成長を果たしてくれることも多く、会社側にとっても推奨すべき取り組みといえます。

学習のきっかけになる

社内勉強会は、社員の学習のきっかけになる点も大きなメリットといえます。ほとんどのビジネスパーソンは、勉強の必要性を感じてもなかなか行動に移せないからです。

実際に株式会社ベネッセコーポレーションが実施した「社会人の学びに関する意識調査」によれば、リスキリングの必要性を感じている人は全体の約6割なのに対し、実際に取り組んでいるのは14.2%に過ぎないという結果がでています。

参考:株式会社ベネッセコーポレーション「社会人の学びに関する意識調査2024」

誰しも「自発的な学習をなかなか始められない」と悩んだ経験があるでしょう。そんなときに同じ目標を持つ同僚が社内で勉強会を開いていれば、勉強を始めるきっかけとなるでしょう。

社内交流とイノベーション

社内勉強会は部署を横断して開催されることがほとんどなので、社内交流のきっかけとしても効果的です。

部署内で行き詰まっていた課題も、他部署のセオリーから外れた発想によって解決につながることも少なくありません。こうした交流は、通常業務のなかでは生まれないイノベーションにつながっていくことも期待されます。

社内勉強会のやり方

社内勉強会を始めるにあたり、必要となる準備と進め方について解説していきます。

テーマに合った実施形式を決める

多くの場合、社内勉強会を開こうと計画する際には、学びを深めたいテーマは定まっていることでしょう。ここでのポイントは、テーマにあった実施形式を決めることです。

実際の課題の解決を目指すテーマであればディスカッション形式がよいでしょうし、特定のスキルの取得を目指すのであれば講義形式もよいでしょう。テーマの性質に合わせた形式を選ぶことで、勉強会の成功に大きく近づきます。なお、勉強会の種類については下の章で詳しく解説します。

参加者のレベルを考慮して対象を絞る

社内勉強会には社内交流の効果もありますが、テーマによっては対象者を絞ることも大切です。例えば、生成AIの勉強会を開くにあたって、基礎的な用語から学びたい人と、AIの出力の精度を高めたい人が混在していては、双方にとって有益な勉強会になりません。

同じテーマであっても、参加者のレベルごとに複数回に分けて開催するといった配慮も、勉強会を成功させるためには欠かせません。

場所の設定

最後に、勉強会の形式と参加者の人数などを踏まえて、開催場所を決定しましょう。社内の会議室を押さえるだけで済む場合もありますが、取引先や業務委託などを招いて開催する場合、レンタルスペースなどの会場を押さえる必要もあるでしょう。

また、勉強会の内容によってはプロジェクターや音響設備なども必要となるため、諸条件を踏まえて開催場所を選定する必要があります。

社内勉強会の形式(種類)

社内勉強会には様々な形式(種類)が存在し、テーマや目的に合わせて最善の形式を選択する必要があります。

講義

講義式の勉強会は、社内のテーマに精通した人物や外部の専門家に講師を務めてもらい、講習を行う形式です。進行しやすく、得られる情報量(成果)が一定になりやすいといったメリットがあります。

ただ、「参加者ごとに理解度や満足度に差がでやすい」「外部講師を呼ぶ場合はコストが発生する」「参加者同士の交流が生まれにくい」といったデメリットもあります。

グループワーク(ディスカッション)

グループワーク(ディスカッション)式の勉強会は、グループを作り、テーマに対して意見を出し合う形式です。参加者同士の仲が深まりやすく、新たな知見や物の見方を獲得できるのがメリットです。またテーマによっては、社内に実際にある課題の解決につながる場合もあります。

一方で、「勉強会中に成果が出るとは限らない」「学びの量や満足度に差が出やすい」といったデメリットがあります。

ライトニングトーク(LT)

ライトニングトーク(Lightning Talks; LT)とは、5分程度の短い時間で発表・プレゼンを行う手法です。勉強会でライトニングトークを取り入れることで、参加者それぞれの考え方や問題の切り口が共有されるので、テーマに対する理解が深まります。また、要約力やプレゼン力を伸ばすことにもつながるのも、大きなメリットといえるでしょう。

ただし、参加者の事前準備の負担が重くなり、勉強会への参加のハードルも高くなります。

ハッカソン

ハッカソンとは、参加者同士でチームを作り、一定時間内で作業に取り組んで成果を競う、コンテストのような取り組みです。ハック(hack)とマラソン(marathon)を組み合わせた造語で、一般的にはプログラマーやデザイナーがアプリケーション開発などに挑むイベントとして催されます。

社内勉強会として、新規事業や新サービスなどをテーマにハッカソンを行うことで、イノベーションも期待されます。

一方で、ハッカソンの開催にあたっては多くの労力を要します。当日の進行管理や審査員の選出など主催側の負担は大きく、参加者にとっても気軽に参加できる取り組みではないため、日常的な開催には不向きでしょう。

社内勉強会を開く際の注意点

最後に、社内勉強会を開く際の注意点をお伝えします。

テーマ・コンテンツの準備が重荷になる

社内勉強会を開く際の注意点として、テーマ・コンテンツの準備が重荷になることが挙げられます。

とくに定期的に勉強会を開く場合、多くの関心を集めて、なおかつ参加者のスキルアップにつながるテーマを選定し続けるのは大きな負担となります。また、資料作成や会場の準備などにも時間を取られますし、社員の自発的な意志だけで継続するのは簡単なことではありません。

クローズドな雰囲気にならないようにする

社内勉強会は広く参加者を募らないと、一部のメンバーだけが集まるクローズドな雰囲気になりがちです。固定のメンバーだけの勉強会になっていると、さらに新規の参加者が集まりにくくなってしまい、社内交流のメリットが得られなくなってしまいます。

社内勉強会の開催に負担を感じたらオンラインサロン

社員の継続的なレベルアップを目的として、社内勉強会を文化として根付かせたいと考える人事担当者様も少なくないと思います。

しかし、社内勉強会を定着させるためには有益なテーマ・コンテンツを継続的に考える必要があり、場所の確保や当日の進行管理といった手間も発生します。そのため、勉強会は意外と長続きしません。そんな社内勉強会の壁に行き当たってしまった企業様におすすめしたいのが、オンラインサロンの活用です。

オンラインサロンでは主催者側が課題やネタを定期的に提供し、参加者の学習のサポートもしてくれます。テーマに対する疑問や不明点についてフィードバックが得られるのも、魅力のひとつです。また、オンラインでどこからでも参加できるため開催場所の心配もいりませんし、社外のビジネスパーソンと出会うことで新たな知見の獲得も期待できます。

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