数字力とは ビジネスに結びつくスキルの高め方を解説

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数字力とは、数字やデータから素早くポイントを見つけだし、相手にわかりやすく伝える力です。数字力は「把握力、分析力、選択力、予測力、表現力」の5つの要素から構成されており、これらを高めることで様々なビジネスシーンに対応できる人材になれます。

今回は、数字力とはどのような能力なのかを構成する5つの要素から解説していきます。

数字力とは

「ビジネス数学研修」を企画運営する弊社では、数字力を「数字やデータから素早くポイントを見つけだし、相手にわかりやすく伝える力」と定義しています。

学生時代を振り返ってみても、必ずしも数学の成績が良い人に対して「数字に強い人だ」とは感じなかったはずです。実際には、びっしりと数字で埋められたデータから、パッと疑問や間違いを指摘できる人に対して「数字に強い」と感じるほうが多いのではないでしょうか。

※「数字に強い」の正体については「数字に強い人とは その特徴と数字に強くなるためのコツ」で詳しく解説しています。

関連記事:「数字に強い人とは 特徴と数字に強くなるためのコツ」

このように、数字力は単に数学の成績や知識などを表す言葉ではなく、複数のスキルが組み合わさって構成されている力なのです。弊社では、数字力を構成する要素として「把握力、分析力、選択力、予測力、表現力」の5つを挙げています。

把握力

把握力は、物事の状況や特徴を正しく理解する力です。数字力のなかでは、データやグラフの意味を理解することにつながります。

弊社の研修では、把握力を鍛える課題として「グラフから読み取れる事実・仮説を10個以上挙げてください」と出題しています。

グラフから事実を読み取ることは、数字が苦手な人にとっても難しいことではありません。ポイントとなるのが仮説で、簡単に言えば数字を根拠として予想を立てる作業です。

例えば、グラフから競合のB社の売上が下がり続けていると読み取ったとしましょう。この事実からは「B社は業界から撤退するかもしれない」という仮説が立てられます。この一連の流れが把握力であり、本当の意味でデータやグラフの意味を理解する力なのです。

分析力

分析力は、数字・データの規則性や変化、相関を見抜く力です。数字力のなかでは、データから意思決定を行う能力にもつながります。

弊社の研修では、分析力を鍛える課題として、以下の表をもとに「優秀な店舗に報奨金を出すとして、あなたならどの店舗を選びますか」と出題しています。

単に売上が一番高い店舗を選ぶと従業員数と床面積が広い店舗が有利になり、必ずしも優秀な店舗を選んだとはいえません。従業員数の不利を考慮して審査するための手段として、従業員の生産性(売上÷従業員数)に着目する方法があります。

このように、データのどの部分を抽出するかが異なれば、同じデータを見ていても導き出される結果は異なるのです。

つまり分析力が上がることによって「従業員の生産性の高さを評価して◯◯を選びました」と、意思決定の根拠をわかりやすく説明できるようになるわけです。

選択力

選択力は、いくつかの事象や選択肢のなかから最適なものを選ぶ力です。弊社の研修では、選択力を鍛える課題として「営業先に優先順位をつけてください」と出題しています。

営業先の優先順位は期待値(契約の手応え)から決めることもできますが、成約時に得られる売上の高さを優先することも間違いではありません。実際のビジネスシーンでは、自身の売上ノルマの達成状況や他案件の状況など、優先順位に影響を与える要素が数多くあります。

こうした明確な正解のない選択肢から最適な選択を行うためには、選択力を鍛える必要があるのです。

予測力

予測力は、様々なデータをもとに将来を予測する力です。弊社の研修では、予測力を鍛える課題として「過去3年分の出荷実績データから翌年の販売を予測してください」と出題しています。

将来を100%正確に予測することはできませんが、過去のデータを根拠として物事を判断することはできます。例えば商品の発注を行う際、担当者の勘に頼るだけでは危険です。過去の販売実績データからトレンドを予測し適切な発注数を予測することで不良在庫リスクを抑えることができます。

予測力を高めることで、今後訪れるであろうチャンスの獲得やリスクの回避などにつながっていきます。

表現力

表現力は、情報を正確に伝える力、物事をわかりやすく伝える力です。数字力の要素に表現力が含まれるなんてミスマッチに感じるかもしれませんが、ビジネスにおいて表現力は最も大事なスキルのひとつです。

弊社の研修では、表現力を鍛える課題として「表(データ)をグラフに変換して、わかりやすくする」と出題しています。グラフには棒グラフや円グラフ、折れ線グラフなど様々な表現方法があります。

この演習でポイントとなるのは「なぜそのグラフを選んだのか」を突き詰めて考えることです。

グラフ作成は様々な研修プログラムに取り入れられていますが、その多くがExcelスキルにフォーカスされます。しかし、わかりやすいグラフ(資料)を作るためにはスキルだけでなく、伝えたいことを整理して、最適なグラフを選び出す必要があります。

グラフそれぞれの特徴を理解し、伝えたい情報に見合ったものを選定する力がないと、「グラフを作成するスキルはあるけれど、仕上がりはいつもわかりにくい」という実務に活きない結果に終わってしまいます。

いくら数字やデータから答えやポイントを導き出せても、それを他の人にわかりやすく伝える力がないとビジネスでは役に立ちません。そのため、数字力においても表現力は欠かせない要素となっているのです。

ビジネスで役立つ数字力を高めるためのポイント

ビジネスシーンで役立つ数字力は、具体的にどのようなことをすれば高まっていくのでしょうか。ここでは、そのポイントをお伝えします。

数字への苦手意識を払拭する

ビジネスパーソンのなかには数字に苦手意識を持ち、「細かい数字が並ぶ資料が出てくると、つい目をそむけてしまう」という人も少なくありません。数字に苦手意識を持つ人たちは「自分は数字力が低い」と諦めがちですが、実は「数字が苦手=数字力が低い」とは限りません。

数字が苦手という人は、単に数字が難しいと思い込んで思考停止に陥っているだけで、数字に慣れることで簡単に苦手意識を払拭できるのです。

「自分は数字に弱い」と思っている方は、ぜひ「数字に弱い人の特徴 数字が苦手になる原因と克服の3ステップ」も合わせてご覧ください。

関連記事「数字に弱い人の特徴 数字が苦手になる原因と克服の3ステップ」

データと情報の違いを理解する

数字力を高めるためには、データと情報の違いを理解する必要があります。ビジネスではデータから情報を汲み取り、意思決定に役立つものに加工しなければいけません。データと情報を同じものと思っている人は、提案や報告時に「昨日の気温は21℃、今日の気温は25℃です」とデータだけを伝えがちです。

上の気温の例で言えば、「昨日の気温は21℃、今日の気温は25℃です。気温が上昇傾向にあるので、アイスクリームの発注を増やすと良いかもしれません」と、気温の上昇傾向という情報を汲み取り、意思決定に役立つ提案をすることで、初めてビジネスシーンで役立つのです。

状況や職種によって数字の使い方は異なる

数字の使い方は、状況や職種によって異なります。例えば、クライアントとの商談や社内会議でブレストを行うときなどは、正確性よりもテンポが求められます。

クライアントから「この製品を導入した他の企業の反響は?」と質問された際、「満足度調査の結果は『非常に満足』が52.5%、『満足』が22.3%、『不満』が20.1%……」と、細かく数字を伝えても、商談のテンポが悪くなります。

この場面ではざっくりと「『満足』以上の評価が7割を超えており、主に『◯◯で役立った』とご満足いただいてます」と、素早く分かりやすい数字を使うことが求められます。

一方で、経理職の方が年度決算を締める際に「今年の売上はざっくり1億円でした」と報告することは許されません。同様に、稟議書や見積書を作成する際も、多少時間がかかっても正確な数字を導き出すことが求められます。

このように、数字力は状況や職種によって使い分けることが大切です。

ビジネスで役立つ数字力を身に付けるなら「ビジネス数学研修」

ここまで数字力の正体や、数字力を高めるためのポイントをお伝えしてきましたが、これらは弊社の「ビジネス数学研修」の一端に過ぎません。「ビジネス数学研修」と聞くとテクニカルスキルを連想される方も多いですが、実は実務に直結したビジネス力を磨く、人材育成プログラムなのです。

研修プログラムは受講者のレベルに合わせて「入門編」から「実践編」の4段階でご用意しておりますので、数字に苦手意識を持つ方でも安心してステップアップできます。

「社員のデータ分析力を上げたい」「将来起こりうるリスクを想定した施策を練りたい」といった課題にお悩みでしたら、ぜひ弊社の「ビジネス数学研修」をご検討ください。

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