仕事が早い人に共通する特徴と習慣

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仕事の早さは持って生まれた才能ではなく、「100点の正解に捕らわれない」「自律型で仕事に取り組む」といった考え方や行動によって差が生まれるものです。「仕事が早い人になりたい」と思うのであれば、仕事が早い人の特徴や習慣を模倣するのが一番です。

今回は、仕事が早い人に共通する特徴と、それらを身につけるための習慣について解説していきます。

仕事が早い人に共通する7つの特徴

同じくらいの仕事量であっても、なぜか人よりも早く仕事を終える人たちが存在します。同僚や取引先と仕事をするなかで、「この人は仕事が早いな」と感じた経験が一度はあるのではないでしょうか。

実は仕事の早さは持って生まれた才能ではなく、その行動や考え方に特徴があるのです。早速、仕事が早い人に共通する特徴について見ていきましょう。

100点の正解に捕らわれない

仕事が早い人は、100点の正解に捕らわれないという特徴を持っています。「仕事は完璧にこなすべきではないのか」と思う方も多いかもしれませんが、ビジネスでは100点が存在するとは限りません。学校教育のように、この答えを出せば満点をもらえるという「正解」があるわけではないのです。

しかし、仕事が遅い人は往々にして、存在するかもわからない満点を目指して、必要以上に時間を費やしてしまう傾向があります。もちろん、経理のように正確な仕事を求められる職種もありますが、ビジネスにおいてはざっくりと素早く答えを導き出すことが求められる場面も多いのです。

仕事の優先順位の付け方が上手い

仕事が早い人の特徴として、仕事の優先順位の付け方が上手いことが挙げられます。

ほとんどのビジネスパーソンは、仕事の優先順位を重要度や緊急度、難易度で決めていると思います。実際、これらは決して間違っているわけではありません。

ただ、仕事が早い人はこれらの判断基準に加えて、タスクを多角的に見ています。例えば「Bの問題を先に処理したほうが、Aの業務が早く片づく」ということは少なくありません。一つの尺度だけで仕事の優先順位を決めるのではなく、様々な角度から検討することで仕事が早く終わるのです。

周囲の状況に気を配っている

「仕事の優先順位の付け方が上手い」とも関連する特徴ですが、仕事が早い人は周囲の状況に気を配っています。

例えば、上長の承認が必要な業務に取り組む際に、上長が離席していたら仕事の手を止めざるを得ません。仕事が早い人はこうした状況をすぐに察知し、業務の優先順位を組み立てることができます。

組織のなかで仕事をしている以上、周囲の状況が自分の仕事の進行にも必ず影響を与えます。広い視野を持って仕事に取り組むことで、スムーズに進行できるようになるのです。

常に新しい方法を模索している

仕事が早い人の多くは、常に新しい方法を模索しています。新しい方法論や効率化につながるツールなど、業務短縮についてアンテナを張り、実際にそれらを試しているわけです。

向上心を持って既存の方法論などに疑問を向けて、それらを解決するための新しい技術やツールを貪欲に取り入れることで仕事のスピードアップへとつながっていくでしょう。

自律型で仕事に取り組む

仕事が早い人は、総じて自律型で仕事に取り組んでいます。与えられた仕事でも「自分事」として取り組むことで、全体のプロジェクトの進行や周囲の状況などから、次に起こることを先読みしやすくなります。

指示を受ける前に準備を整えておけば、そのぶん初動が早くなり、仕事も早く終わるわけです。

要点を見つけるのが上手い

仕事が早い人のなかには、物事の要点を見つけるのが上手い人がいます。報告や資料などからぱっと要点を見つけて、最適解のアクションを起こすことで、仕事を早く片づけてしまうのです。

この特徴は問題発見力にも関係しており、要点を見つけるのが上手い人は、仕事の遅延につながりそうな部分を事前に対処しています。総じて、仕事のスピードアップに深く関わる特徴といえるでしょう。

気持ちの切り替えが早い

仕事が早い人は、気持ちの切り替えが早いという特徴があります。予期せぬトラブルで計画が破綻したり、ケアレスミスで大きな失敗をしたりすれば、誰しも気分が落ち込んで集中力が低下します。こうした状態を引きずると、どうしても仕事が遅くなってしまいます。

仕事が早い人は落ち込む時間をできるだけ短くし、ミスやトラブルを改善点として捉え直してリカバリーを心がけます。長い目で見ると、ミスやトラブルを経験したことで、逆に仕事が早くなっていることも珍しくありません。

仕事が早い人が意識する習慣

「仕事が早い人の特徴」を自分のものにするためには、どのような習慣を取り入れればよいのか解説していきます。

目的を明確にしたうえで準備を整える

仕事が早い人を目指すのであれば、目的を明確にしたうえで準備を整える習慣を身につけましょう。

仕事を早くするために「まずやってみる」を習慣付けようとする人がいますが、これは必ずしも正しいとはいえません。例えば、プレゼン資料を作成しようとする際、行き当たりばったりでスライド作りを進めても、却って時間がかかってしまうものです。

この場合、プレゼンで最も伝えたいことを明確にしたうえで、必要となるデータや情報などを収集し、作成に取りかかるほうがスムーズに資料が完成します。

フットワークの軽さも仕事の早さには大切ですが、丁寧に土台を整えることで結果的に仕事も早く終わり、クオリティも向上するでしょう。

タスクを細分化する

仕事を早くしたいのであれば、事前の準備でタスクを細分化する習慣を取り入れることで、柔軟性を高めましょう。

細分化によってなぜ柔軟性が高まるのか、例を挙げて考えてみます。ここでは、建物の模型を「粘土ひとつ作る場合」と「プラモデルのようにパーツ毎に組み立てる場合」でイメージし、作成の途中で「二階部分のデザインと大きさを変更してくれ」と指示が入ったとしましょう。

このとき、粘土ひとつで作る場合は一からのやり直しを余儀なくされますが、プラモデルようにパーツ毎に組み立てる場合は、二階部分のみを差し替えるだけで対応できます。

タスクを細分化すると、見た目にはやるべきことが増えたように感じるので、仕事が遅くなるように思うかもしれません。しかし実際には、仕事の柔軟性が増し、不測の事態にも対応しやすくなるわけです。

報連相を徹底する

仕事を早くするためには、報連相の徹底を習慣化することも大切です。これも一見すると、連絡の手間が増えて仕事が滞るように思えるかもしれません。しかし報連相をまめに行うことで、改善点やミスを早期に発見できるようになり、結果的に業務がスムーズに進みます。

また、報連相の徹底は、周囲の伝達漏れなどを防ぐ意味合いもあります。例えば、クライアントから仕様変更の連絡があったにも関わらず、それを制作チームに伝え忘れていた担当者がいたとします。このとき、相談・確認を行うことで「そういえば、仕様変更の連絡が来ていたな」と思い出すフックになるわけです。

報連相は結果的に手戻りのリスクを解消し、仕事が早く終わることにつながるのです。

仕事が早い人は「数字力」が高い

ここまで仕事の早い人の特徴と習慣について解説してきましたが、実はこれらの多くには「数字力」が関連しています。

「仕事の早い人の特徴」のひとつとして紹介した「100点の正解に捕らわれない」も、弊社の「ビジネス数学研修」でお伝えしている内容のひとつです。例えば「昨年同月の売り上げデータとスタッフの営業成績のデータから、来月の○支店の売り上げを予測してください」といった指示を受けたとして、あなたは素早くこの問題を解くことができるでしょうか。

学校教育の習慣が抜けきっていない人は、数学の問題のようにこの課題に取り組み、「正解」を追い求めてしまいます。しかし、ビジネスには正解があるとは限りませんし、逆に複数の正解が存在することもあります。

この課題も100%正確に達成することはできません。未来を正確に予測することは、誰にもできないからです。ですから数字力が高い人は、ざっくりと素早く予測値を出すことで、こういった課題を処理しているのです。

ほかにも「仕事の優先順位の付け方が上手い」や「要点を見つけるのが上手い」といった特徴も、数字力を構成する「選択力」や「把握力」に関わる部分です。これらも数字力を伸ばすことで、自然と身についていくでしょう。

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