優秀な研修講師の特徴 依頼時の見極めポイントは?

#おすすめ記事#教育担当者向け#研修商品#研修運営

研修を実施する際に重要になるのが、講師の質です。どれだけ優れたカリキュラムが用意されていても、それを伝える講師の質が伴わければ受講者の糧にはなりません。

今回は、研修講師に必要なスキルや資質を解説したうえで、優秀な講師の見極め方をお伝えしていきます。「会社から社内研修の講師を任されてしまった」というビジネスパーソンにも役立つ内容となるはずです。

研修を外部講師に依頼すべき状況

研修は自社内でも実施できます。まずは、どのようなときに外部の講師に研修を依頼すべきなのか考えてみましょう。

社内にノウハウ・知見がない

外部講師に研修を依頼すべきなのは、社内にノウハウや知見がないスキル・知識について研修を行いたいときです。

業界知識に関する研修や簡単なマナー研修であれば、自社の社員でも講師を担うことができますが、社内にノウハウ・知見がないのなら外部の専門家に頼るのがもっとも効率的です。

例えば、ITに疎い企業におけるDX研修や、社員の成長が芳しくない状況でのマネジメント研修など、自社内で解決できない課題を抱えている場合は、外部の講師に依頼すべきです。

社内の人的リソースが不足している

社内の人的リソースが不足している場合も、外部の講師に研修を依頼すべきでしょう。

研修は当日だけの仕事ではなく、準備から振り返りまで数週間に渡ってリソースを割く必要があります。現場の人間が研修講師に時間を取られれば、そのぶん業務が遅延します。

外部講師へ依頼する金銭的コストと、社員が講師を務めた際の生産性の低下を天秤にかけて、効率的な方法を選択しましょう。

社内からの声では解決に至らない状況にある

「経営層・管理職から指摘しているのにも関わらずなかなか解決できない」「当事者・現場に気を遣ってしまい指摘しにくい」など、社内からの声だけでは解決に至らない状況に陥っている場合、外部の講師を頼ってみるのも良いでしょう。

「家庭では何を言われても改善しなかったのに、他人からの指摘でぱっと改善した」というのはよくある話です。組織においても同様で、外部の講師が指摘するからこそ効果を発揮することがあります。

研修を外部へ依頼する方法

研修を外部へ依頼する場合、大きく2つの方法があります。それぞれの特徴やメリットについて解説します。

事業として研修を行う会社への依頼

1つ目は、事業として研修を行う会社への依頼です。「新入社員マナー研修」「マネジメント研修」といった具合に研修がパッケージ化されており、その会社に在籍している講師が研修を受け持ちます。

提供する研修が固定されているため、どの講師が派遣されてきても内容は同じであり、一定の質が担保されます。

このタイプは、基本的にプランとして提供されている研修にしか対応できません。例えば、「マナー講座」しか提供していない企業に対して「マネジメント講座」を依頼しても、対応してもらえないことがほとんどです。

仲介会社への依頼

2つ目は、講師の仲介を行っている会社への依頼です。仲介会社には個人で活動している研修講師や小規模の会社が登録しており、希望を出すことで自社に合った講師が派遣されてきます。

「提案営業に特化したスキルアップ講座」といった細かいニーズにも対応してくれるため、自社で講師を探す手間が省けます。

ただ、講師の質は千差万別で、求めていた研修内容と違ったといったミスマッチも起こりがちです。

優秀な研修講師が持っているスキル

研修の講師は、何をもって優秀とされるのでしょうか。ここでは、依頼が集まる研修講師が共通して持っているスキルについて解説していきます。

インストラクションスキル

インストラクション(instruction)は「教示、指示」といった意味を持つ言葉です。ビジネスの場では「業務の仕組みや流れを教えること」といった意味で用いられます。

簡単に言ってしまえば、インストラクションスキルとはわかりやすく伝えることです。

誰もが学校で「この先生の授業はわかりやすい・わかりにくい」と思った経験があると思います。学習指導要領に沿って授業をしているはずなのに、教師によって差が生じるのはインストラクションスキルが関係しています。

例えば、事前の打ち合わせや研修中に、専門用語や横文字ばかり話す講師は要注意です。研修で求められるのは、難解な内容を誰にでもわかりやすく伝える力だからです。

ファシリテーションスキル

ファシリテーション(facilitation)は、「人々の活動が円滑に進むよう、舵取りをすること」といった意味を持つ言葉です。ビジネスの場では、会議やプレゼンテーションなどの場を円滑に進行させる力として、よく活用される言葉です。

研修内容としても「ファシリテーション」は人気を集める講座ですが、良い研修を行うためにはファシリテーションスキルが欠かせません。

研修というと、講師が講義形式で一方的に情報を提供するイメージを持つかもしれません。しかし、優秀な講師は、受講者に「考えること」を促し、それぞれの意見を汲み取りつつ答えに向かうプロセスを重視します。

受講者のリアクションから関心の度合いや理解度を探るのも、研修講師の大切な力のひとつです。

フィードバックスキル

フィードバックは「相手の考えや行動に対して、評価または改善点を伝えること」で、簡潔に言えば「振り返り」です。

研修の受講者は、それぞれが不足している部分を持っていたり、課題に直面していたりします。その問題を解決するための知見をわかりやすく、受講者に見合ったかたちで提供できるのが、優秀な研修講師です。

研修講師の見極め方

優秀な研修講師が持っているスキルを踏まえて、研修講師を見極める際のポイントを解説していきます。

ケーススタディでリアルな事例を提示できる

研修ではその内容を問わず、ケーススタディで理解を深めていくのが定番です。その際、状況設定にリアリティがないと実務に結びつかず、研修の価値が低下します。

受講者がより研修に入り込むのは、自身が抱えている業務上の課題を解決できそうだと気づいた瞬間です。

研修を行うにあたり、現場にどのような問題があって、なぜその問題を解決できないのかをヒアリングすることで研修の目的が浮き彫りとなります。このプロセスをきちんと踏んでくれる講師であれば、信頼できる講師といえるでしょう。

広く組織・ビジネスについて理解している

研修の講師を務めるためには、広くビジネスや組織について理解している必要があります。

例えば、新入社員向けのビジネスマナー研修を行う場合でも、講師が現場のリアルな状況を把握していなければ、現実とかけ離れたマナーを指導してしまうでしょう。

逆に「新入社員がビジネスマナーと合わせて知りたいこと」を把握している講師ならば、研修内容もより実践的となります。

とくに業界や職種ごとに起きている変化や、ビジネスパーソンが年齢や職位ごとに抱える悩みなどを理解していることが求められます。

研修内容の柔軟性

企業の抱える課題に合わせて、研修内容を柔軟にカスタマイズできるのが優秀な研修講師です。

研修内容の変更は単純なようですが、企業の希望や課題をしっかりと汲み取れるヒアリング力と、カスタマイズを行えるだけの広い知見が求められます。

受講者の行動や意識を変えられる

これは研修後にしかわからないことですが、良い研修講師は受講者の行動や意識を変えることができます。

研修を実施したからといって、数字としてわかりやすく売上や生産性がすぐに上がるわけではありません。研修の効果は、受講者の行動や意識がどれだけ変化したかで探ってみましょう。

自覚的な行動・意識の変化が起きていれば、それは後々の業務にも繋がっていくはずです。受講者の行動や意識の変化は、継続して研修を依頼するかどうかの指標として参考にしてみましょう。

実務で活きる研修ならオルデナール・コンサルティングへ

弊社では、「数字力」から人材を育成する「ビジネス数学研修」を提供しております。一般のビジネスパーソンを対象として「実務で活きる数字力向上」を目指し、実践的なカリキュラムで受講者の思考力や意思決定を伸ばしていきます。

もちろん、研修を担当する講師は、豊富な現場経験に基づいて「リアルな講義」を提供しております。

「論理的思考力や分析力を向上させたい」「統計や数値を根拠した提案を根付かせたい」といった課題にお悩みであれば、ぜひ弊社の「数的センス向上トレーニング」をご活用ください。

お問い合わせはこちらから