研修のグループワークとは 無意味・つらいと思われる原因や手法を解説
研修におけるグループワークとは、参加者を数名単位のグループに分け、チーム単位で課題等に取り組んでもらう学習手法です。
講義形式の研修とは異なり、「他の意見を聞くことで考えが深まる」「研修を飽きさせない」といったメリットがあり、より実践的な学びを得ることができます。一方で、参加者に「無意味」「つらい」と思われる場合も少なくありません。
今回は、研修でグループワークを実施するメリットやその手法、グループワークが「無意味・つらい」と思われてしまう原因について解説していきます。
研修におけるグループワークとは
研修におけるグループワークとは、研修参加者を数名単位のグループに分け、チーム単位で課題等に取り組んでもらう学習手法です。
受動的な講義形式とは異なり、話し合いのなかで自分の意見を発信したり、他の参加者の意見を聞いたりすることで、積極的に研修テーマについて考えを深めることになり、参加者同士の親密度向上にもつながります。
また、グループワークの課題を実際のビジネスシーンを想定したものにすれば、実践的な学びを得ることができるのも大きな特徴です。
研修でグループワークを取り入れるメリット
研修でグループワークを取り入れることにより、様々なメリットが得られます。それぞれ解説していきましょう。
他の意見を聞くことで考えが深まる
まずグループワークのメリットとして、「他の意見を聞くことでテーマに対する考えが深まる」が挙げられます。
講義形式の研修は一方的に講師から情報を受け取る学習であり、短い時間で知識やノウハウを得るのに向いています。ただビジネスシーンでは、研修で学んだとおりの出来事や問題が起こるとは限りません。
そのため、ビジネスで活きる実践的な知識を得るためには、幅広い意見やアイディアに触れて、考えを深めることが重要となります。そこで求められるのが、グループワークの「双方向のやりとり」というわけです。
自分の意見を伝える主体性が身につく
グループワークを行うことで、自分の意見を伝える主体性が身につきます。
グループワークは基本的に少人数のチームで課題に取り組むため、メンバーそれぞれが積極的に意見を発言していく必要があります。受け身の講義形式とは異なり、自分の意見をしっかりと持つ必要があるので、研修テーマに対する理解や解釈も深まっていくでしょう。
参加者同士の交流機会となる
グループワークは参加者同士の交流機会にもなります。とくに新入社員研修や内定者研修ではこの効果を主たる目的として、よくグループワークが取り入れられています。
同じ課題に取り組むことで連帯感が芽生えるだけでなく、お互いがどのような考え方をするのかが身近で見れるため、相互理解も深まります。
研修に飽きさせない
これはあまり表立っては語られませんが、グループワークには「研修に飽きさせない」という重要なメリットがあります。
「明日は丸一日、座学の研修です」と言われた場面をイメージしてみてください。「嫌だな」と思った方も多いのではないでしょうか。実際、講義を聞くだけの研修は面白みに欠け、人によっては苦痛を感じてしまうものです。
そこにグループワークを組み込むことで、自分の意見を発信して他の参加者と話し合うといった「刺激」が加わるため、研修に対する集中力を持続させることができるのです。
研修のグループワークがつらい・無意味と思われる原因
研修のグループワークは、参加者に「つらい」「無意味」と思われてしまう場合が少なくありません。その原因について解説していきます。
いきなりグループワークを始める
研修でいきなりグループワークを始めてしまうと、大抵その取り組みは失敗します。
テーマに対する理解度や研修に臨む意欲は、人それぞれ異なります。そんな状況のままグループワークを促しても話し合いは盛り上がらず、ただつらい時間が流れます。
まずは「グループワークを通じて何を学んでほしいか」「走り出しでやるべきこと」などを伝えて、参加者を動かすことが大切です。
話し合いたくなるテーマがない
誰しも一度は会議などで「つまらないことを話し合っているな」と感じ、黙りこくっていた経験があると思います。一方で、「福利厚生でランチを無料提供する」というテーマの会議であれば、自分の意見を表明したいと思うはずです。
自分の関心のあることであれば、人は積極的に意見を挙げます。グループワークも同じで、自分の意見を言いたいと思うテーマや状況が用意されていれば、自然と話し合いは始まるものです。
仕事で以前から疑問に思っていたことなど、参加者が思わず話し合いたくなるテーマを用意することが大切です。
関係性が構築できていない
参加者同士の関係性が構築できていない状態でグループワークを実施してしまうと、学習効果が低下します。参加者がお互いに遠慮してしまい、なかなか課題に着手できないからです。
参加者同士の関係性を育むことが目的の内定者研修等ならば、その歩み寄りこそが成果となります。しかしスキルアップを目的とした研修では、知識・スキルを得ることが目的となるわけですから、グループワークによって遅延が生じてしまうのは本末転倒です。
グループワークの手法
一口にグループワークといっても、いくつかの手法が存在します。それぞれの特徴を理解し、研修の目的と合致した手法を選択することが大切です。
課題解決タイプ
課題解決タイプは、講師から提示された問題・テーマについて、グループそれぞれで話し合ったり、作業を行ったりして、解決策(答え)を導き出すグループワークです。
提示される問題は、研修テーマに関連するビジネスシーンや、過去に社内で実際に起きた問題などがよく採用されます。研修で学んだことを実際のシチュエーションに沿ってアウトプットすることで、ビジネスで活きる知識・ノウハウが身につくわけです。
また、最後に各チームごとにプレゼンを行なって順位を決めることで、より熱心に研修へ取り組んでもらう場合も少なくありません。
ディスカッションタイプ
ディスカッションタイプは、参加者同士で特定のテーマに対して意見をぶつけあっていくグループワークです。主に新入社員研修や内定者研修など、参加者同士のコミュニケーションに重きを置く研修で実施されます。
テーマには明快な答えのない抽象的なものが採用され、各々の論理的思考力や協調性を鍛える目的で実施されます。グループ内での役割分担や、答えを導き出すまでの舵取りなどに着目して、その後の人員配置の参考にする場合もあります。
ゲームタイプ
ゲームタイプはその名のとおり、ゲームを通じて参加者同士の交流を促したり、スキルアップを図ったりするグループワークです。ゲームの種類は多種多様で、どのゲームを採用するかによって得られる効果も異なります。
近年はビジネスをテーマにしたボードゲームなども登場しており、楽しみながらスキルアップを図れるゲームも増えています。
弊社の「ビジネス数学研修」ではグループワークを導入しています
弊社がご提供する「ビジネス数学研修」では、全9種類のプログラム全てでグループワークを導入しています。その理由は「研修でグループワークを取り入れるメリット」で解説したとおり、グループワークを実施することで学びが深まり、より実践的な能力が身につくからです。
とくに「数字を用いた効率的な仕事の進め方」や「データを根拠とした意思決定」などは、座学だけではなかなか身につかないため、実際のビジネスシーンを想定してワークに取り組むことが大切になります。
また弊社ではグループワーク後のフィードバックも大切にしており、研修後の実務のなかで学びが活きるよう、成果や改善点をお伝えしています。 「データを根拠にした意思決定を徹底させたい」「わかりやすく納得感のある資料を作成したい」などの課題にお悩みであれば、ぜひ弊社が提供する研修プログラムをご活用ください。
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