ビジネスとしてのオンラインサロン その種類や収益の上げ方とは
オンラインサロンとは、インターネット上のサービスを利用して設立される会員制コミュニティです。趣味や人脈作りを目的に活動するイメージがあるかもしれませんが、「継続的な収入源」や「テストマーケティング」などを目的に、ビジネスとしてオンラインサロンを立ち上げる例も少なくありません。
今回は、オンラインサロンの種類や運営の目的、収益の上げ方などについて解説していきます。
オンラインサロンとは
オンラインサロンとは、インターネット上のサービスを利用して設立される会員制コミュニティです。主催者は芸能人や専門家、企業などが務めることが多く、会員しか参加できないクローズドコミュニティであることが特徴です。ジャンルは自己啓発やビジネス、趣味など幅広く、オフ会やリアルイベントといったオフラインでの開催に発展する場合も少なくありません。
そもそもサロンは「客間・応接室」といった意味のほかにも、「ヨーロッパの上流社会において、邸宅の客間で開かれた社交的な集まり」という意味があります。そこから転じて、広く学者や芸術家の会合などをサロンと呼ぶようになりました。
オンラインサロンには様々な種類があり、それぞれジャンルや活動内容は異なりますが、「主催者または会員同士の交流」「主催者のスキルや知識の発信」「共通の目的の達成」のいずれかを目的として活動する場合がほとんどです。
オンラインサロンの種類
現在、オンラインサロンは4つの種類(タイプ)があるといわれています。それぞれ確認していきましょう。
レッスン(スキルシェア)型
レッスン(スキルシェア)型は、専門家や実業家などが主催者となり、知識やノウハウを発信していくオンラインサロンです。
eラーニングと重なる部分が多く、参加者の主な目的はスキルアップとなります。会員同士で交流することで、学びを深め合えるのが大きなメリットといえるでしょう。
プロジェクト型
プロジェクト型は、共通の目標(プロジェクト)を掲げて、会員同士でその達成に向けて進行していくオンラインサロンです。
サロンの目的は創作活動や社会問題の解決など様々で、実際にスタートアップ企業として発展していくこともあります。
ファンクラブ型
ファンクラブ型は、芸能人やインフルエンサーなどが主催者となり、主催者との交流やグッズ購入、限定情報などを目的にファンが集うオンラインサロンです。従来の会報誌などが送られてくるファンクラブの発展型ともいえるでしょう。
なお、レッスン型においても「憧れの○○さんから学べる」といったファンクラブ型の性質を帯びる場合もあるため、明確に線引きできないオンラインサロンも少なからず存在します。
コミュニティ(交流)型
コミュニティ(交流)型は、共通の目標や趣味を持つもの同士で形成されるオンラインサロンです。ここまでのタイプと異なり、主催者の求心力で成り立っているわけではなく、大学のサークル活動をイメージするとよいかもしれません。
交流型とも呼ばれるように、フリーランスや起業家などが情報収集と人脈作りを目的として、緩やかなつながりを形成して活動する例もよく見られます。
ビジネスとしてのオンラインサロンの目的
ビジネスとしてオンラインサロンを運営する際の目的について、解説していきます。
継続的な収入源
オンラインサロンの料金形態は「月謝制・サブスクリプション型」が主流であり、会員を獲得すれば継続的な収入源となります。当然ながら会員が増えれば収益も増加するため、ビジネスとして安定しており、成長の道筋が見えやすいというメリットがあります。
テストマーケティング
オンラインサロンは、サービスや商品のテストマーケティングの場としても活用できます。共通の目的を持つ仲間、あるいはファンによって構成される場ですから、忌憚のないフィードバックをもらうことができるでしょう。
また、「ファンクラブ型」であればそのままダイレクトマーケティングにつなげることもできますし、「コミュニティ型」であれば会員にSNSでの拡散協力を仰ぐこともできるでしょう。
大きなプロジェクトの達成
オンラインサロンは、個人事業主やスタートアップ企業がより大きなプロジェクトを達成するために運営する場合もあります。まだ融資や採用などが難しい状態で、社会的意義のある問題解決を目指すときなどに、オンラインサロンというコミュニティを形成することでサポートを受けるわけです。
オンラインサロンでの収益の上げ方
ビジネスとしてオンラインサロンを立ち上げるのであれば、何らかの目標達成を目指すプロジェクト型以外は、サロンの運営自体で収益を上げていく必要があります。ここでは、オンラインサロンによる主な収益の上げ方について解説していきます。
会費
オンラインサロンによる収益の基本は、月額制の会費です。会費は数百円から1万円を超すものまであり、「継続的な収入源」でも触れたとおり、会員が増えるほど安定した収益源となります。
物販
主に「ファンクラブ型」の収益として大きいのが、物販による収入です。オンラインサロンでしか購入できないという希少性を押し出すことで、サロンへの入会意欲や購買意欲を煽ることができます。
また、「レッスン(スキルシェア)型」においても、書籍や有料noteを販売することで収益を上げる例も少なくありません。
イベント開催
会員限定のイベントも、オンラインサロンを通じた収益の上げ方のひとつです。主催者以外の専門家を招いてトークセッションを開催したり、会員同士の交流を促進するオフ会を開催したりと、様々なイベントが催されています。
ただ、会費とは別に参加費を徴収する場合、相応の付加価値がなければ会員の参加を促すことはできません。また、オフラインでのイベントには会場費や人件費なども発生し、オンラインとは異なるノウハウも必要となります。
オンラインサロンを運営する際の注意点・デメリット
ビジネスとしてオンラインサロンを主催・運営する際の注意点やデメリットについて解説していきます。
継続的なコンテンツの提供
オンラインサロンを運営する際の最大の注意点として、継続的なコンテンツの提供が挙げられます。会員の維持・新規獲得のためには、会員が納得するだけのコンテンツを提供し続けなければいけません。
オンラインサロンの種類や目的によっても取り組み内容は異なりますが、会員の利益となる限定情報やスキルアップにつながるノウハウなどを提供し続けるのは、不断の努力が必要となります。
オンラインサロンを立ち上げる際には、運営に割くリソースの確保やコンテンツの発信スケジュールなど、事前に綿密な準備を済ませておくことをおすすめします。
会員同士のトラブル
運営するオンラインサロンの種類によっては、会員同士のトラブルが起きることを想定してきましょう。
ネットリテラシーは年代によって様々であり、ネット上では別人格として横暴な振る舞いをする人も少なくありません。とくに会員同士の交流や、共通のプロジェクトの達成を目的としている場合は注意が必要なので、サロンの雰囲気には常に気を配りましょう。
また、あらかじめ勧誘や個人情報のやりとりを禁止するなど、禁止行為とその罰則(退会措置など)を定めておくことも重要です。
価格調査と会費の設定
オンラインサロンの立ち上げ時には、徹底した価格調査のもとで会費を設定する必要があります。
「継続的なコンテンツの提供」でも触れましたが、オンラインサロンの継続は決して楽なものではありません。ビジネスとして運営するのであれば、労力・稼働時間に見合った収益を上げられるだけの会費を設定しなければいけません。
ただ一方で、オンラインサロンに対しては「胡散臭い・怪しい」といった印象が一定数存在するため、同種のオンラインサロンの価格を調査したうえで、会員目線でも適正と感じる料金設定が求められます。 活動開始後に価格を上げると会員からの反発も起きやすいため、立ち上げ時の設定が重要となります。
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