顧客対応とは その重要性や顧客対応力の上げ方を解説
ビジネスにおける顧客対応とは、顧客満足を高めて良好な関係性を築く取り組みのことです。顧客対応の重要性は、各種調査の「企業の対応に不満を感じた顧客の半数以上はサービス・商品の利用をやめる」という結果からもうかがい知ることができます。
顧客対応力を上げるためには「顧客の立場に立って考える」「迅速に対応する」「社内での情報共有」といった取り組みが必要となります。
今回は、顧客対応の重要性や顧客対応力の上げ方、顧客対応の場面別のポイントなどについて解説していきます。
顧客対応とは
ビジネスにおける顧客対応は単なる接客とは意味合いが異なり、顧客満足を高め、良好な関係性を築く取り組みのことです。顧客対応力と表現する場合は、顧客を満足させるための知識やスキルを持ち、それを継続的に実行する能力と考えればよいでしょう。
顧客対応の重要性
顧客対応の重要性は、各種の統計調査からも読みとることができます。着目すべきは、企業の対応に不満を感じた顧客の半数以上は、サービス・商品の利用をやめるという結果が出ていることです。
例えば株式会社プロシードの調査によれば、「カスタマーサービスが不十分だったことを理由に、その組織との取引をやめた経験はあるか」との問いに対し、65%が「はい」と回答しています。
参考:株式会社プロシード「カスタマーサービスに関する調査」
同様に、モビルス株式会社の調査では、「お客さま窓口の対応によって、その企業の商品やサービスの購入や利用に影響したことはありますか?」との問いに対し、「対応に不満があり、その企業の商品やサービスの購入・利用をやめた」との回答が52.8%となっています。
参考:モビルス株式会社「お客さま窓口の利用実態調査2024レポート」

顧客対応力を上げるために必要な取り組み
顧客対応力を上げるためには、具体的にどのような取り組みや考え方が求められるのかについて解説していきます。
顧客の立場で考える
顧客対応力を上げるための基本は、顧客の立場で考えることです。顧客が問い合わせてきた背景について考え、求めていることを正確に理解しなければ、相手に満足感を与える対応はできません。
とくにクレーム対応ではただ謝罪をするだけでなく、顧客の不満の原因を解決することが大切です。感情的になっている顧客を冷静に分析し、相手の置かれている状況や求めていることを想像する力が求められるでしょう。
顧客との接点を増やす
「顧客の立場で考える」を実現するために欠かせない取り組みが、顧客との接点を増やすことです。
近年のビジネスシーンではデータを重んじる傾向が強くなっていますが、データはあくまでも過去の蓄積です。実際に顧客と接点を持ち、リアルタイムで感じている不満や、将来的な不安などを肌で感じ取ることも大切です。
また、長期的な関係性を構築するという意味でも、日頃からコミュニケーションを重ねて信頼を得ていく必要があります。
迅速に対応する
顧客対応力を上げるための大原則ともいえるのが、迅速な対応です。対応の遅れは、顧客にストレスや不信感を抱かせる直接的な原因となるからです。
前述のモビルス株式会社の調査では「お客さま窓口へ問い合わせを行った際に不満に思ったこと」が質問されており、「担当者に繋がらない・待たされる(40.9%)」がトップの回答で、「返信が遅い、連絡がこない(29.9%)」が4位の回答となっています。なお「返信が遅い、連絡がこない」は10代、20代では最多の回答となっているので、総じて対応の遅れは顧客の不満に直結することが伺えます。
すぐには回答できない問い合わせであっても、まずは「◯日までにお返事いたします」と回答の期限を伝えて、すぐに行動を開始するといった対応が求められるでしょう。
業界・商材に関する知識を深める
顧客対応力を上げるためには、業界・商材に関する知識を深めることも大切です。知識があれば、顧客からの様々な問い合わせに対しても迅速な対応が可能となります。
とくに顧客が他社との比較検討を行なっている場合、担当者の知識が浅いことは致命的な減点となり、機会損失につながります。どれだけ誠実な対応を心がけていても、業界・商材に関する知識が浅ければ信頼を得ることはできないのです。
社内での情報共有
組織の顧客対応力を上げる際に欠かせないのが、社内での情報共有です。顧客対応が特定の担当者に属人化してしまうと、担当者が休職・離職した際に対応を引き継げず、顧客の信頼を損なう恐れがあるからです。
また、担当者によって対応が異なると「他の人(他社)は異なる待遇を受けているようだが、どういうことだ」と顧客の不信感を煽り、クレームの原因となります。
社員間でノウハウを共有することで、顧客対応の質が相乗的に向上するというメリットもあります。情報共有を活発化させることで、顧客対応力は大きく底上げされるでしょう。
なお、属人化については「属人化の何が悪いのか 悪くない属人化の例や解消法を解説」で詳しく解説しています。
継続的なフォロー
顧客対応の目的は、良好な関係性を築くことにあります。そのためには、継続的なフォローを心がける必要があります。
とくに顧客が製品・サービスを使いこなせていない場合、本来なら得られるはずの満足感が得られず、製品・サービスに対する評価が下がってしまいます。そこで重要になるのがアフターサポートを始めとした継続的なフォローです。これにより製品・サービスに対する評価が改まるだけでなく、企業に対する信頼度も上がって良好な顧客体験の実現につながります。
また、顧客からのフィードバックは、製品・サービスの改善に役立ちます。「顧客の立場に立って考える」「顧客との接点を増やす」とも通じる重要な取り組みといえるでしょう。

顧客対応の場面別のポイント
技術の進歩により、顧客対応は様々なシチュエーションで行われるようになりました。ここでは「電話」「メール」「web会議」それぞれの場面ごとに、顧客対応のポイントをお伝えしていきます。
電話
電話による顧客対応は、ビジネスマナー研修や新入社員研修の定番プログラムにもなっている社会人の基本です。マナーの歴史も古く、以下のような鉄則とされるルールが存在します。
・3コール以内に電話を取る
・明るく、ゆっくりと話す
・大切な事柄はすぐにメモする
声だけのコミュニケーションは誤解を生みやすいため、早口にならないように心がけつつ、それでいて明るく声を出すように心がけましょう。また、伝達ミスを防ぐためにメモを取れるよう準備しておくことも大切です。
電話は基本的に記録として残らないため、曖昧な表現をすると「言った・言わない」の誤解につながります。とくに自信がない場合や即答できない場合は「確認して折り返しご連絡いたします」と伝え、迅速さを犠牲にしてでも正確さを優先しましょう。
メール
メールによる顧客対応もすっかりビジネスシーンに定着し、以下のようなポイントを押さえることが大切と示されています。
・長文にならないよう簡潔にわかりやすく
・形として残るので正確な情報を伝える
・できるだけ早めの返信を心がける
とくに注意したいのが、メールの確認漏れ・返信漏れです。メールによる顧客対応は電話とは異なり即時性がないため、つい優先順位を後回しにしがちです。
しかし、後回しにすることは確認漏れ・返信漏れにつながり、後々の大きなクレームの原因となります。メールのやりとりを共有・一斉送信するなどして、従業員同士で漏れがないよう確認し合うことも有効な対策です。
web会議
近年、新しい顧客対応として急速に普及したのがweb会議です。「相手の表情がわかる」「画面共有で資料を送れる」など、電話の上位互換といっても過言ではないでしょう。
web会議での顧客対応のポイントは、以下のとおりです。
・周囲の状況とネットワーク環境に注意する
・複数名での会議の場合は適宜ミュートにする
web会議による顧客対応には「マイクによっては電話よりも周囲の音を拾いやすい」「ネットワーク環境が不安定だと途切れや遅延が起こる」といった、特有の問題が存在します。
また、まだ明確なマナーが形成されていないため、事前に使用ツールやカメラのオン・オフなどの条件をすり合わせておくといった配慮も必要となるでしょう。

顧客対応を磨くなら「ビジネス数学研修」
顧客対応の質を上げるためには、誤解のない表現が重要であるとお伝えしてきました。
しかし、誤解のない表現といっても「具体的にどうすればいいの」と戸惑う方も多いのではないでしょうか。そんな方々におすすめしたいのが、数字を活用したコミュニケーションです。
例えば「なるべく早くご連絡いたします」といった曖昧な表現は、顧客からすると「結局、いつ返事が来るの?」と不信感につながります。ですからこの場合は「20日の15時までにご連絡いたします」と数字を用いて示すことで、誤解のない顧客対応となります。
実はこうした数字を活用したコミュニケーションは、弊社がご提供する「ビジネス数学研修」の一部。ビジネス数学というとテクニカルスキルの向上を目指すと思われがちですが、日々のビジネスシーンで活きる実践的なスキルを磨いていく研修なのです。
また弊社の研修では、ビジネスシーンで数字・データ活用するための「表現力」を鍛えるプログラムもご用意しており、こちらも顧客対応の心強い武器となります。数字やデータは誰の目にも公平な「根拠」となり、強い説得力を持つからです。
弊社の「ビジネス数学研修」について、少し興味を持っていただけたのではないでしょうか。「顧客に納得してもらえる対応方法を学びたい」「社員に誤解を生まないコミュニケーションスキルを身につけてほしい」といった課題にお悩みでしたら、ぜひ弊社の研修をご検討ください。
オルデナール・コンサルティング合同会社は「ビジネスで活用する数字力向上」に特化した人材教育サービスをご提供します
続きを読む